2012年4月12日木曜日

5か年計画2012

先日文科省、厚労省より
臨床研究・治験活性化5か年計画 2012
が公表されました。
http://www.mext.go.jp/b_menu/hakusho/nc/1319510.htm

これまでも3カ年計画、5カ年計画2007と計画を策定していましたが、
今回はこれまでの進捗を踏まえて策定されたものです。

簡単に日本の治験の歴史を振り返ってみましょう。

ほんの15年ほど前までは、日本の治験はむちゃくちゃなものでした。
(ネット上の知識しかないですが、かなりグレーなことも多かったようです)
そこで、「どげんかせんといかん」と国が立ち上がり、
GCPという、治験を行う上でのルールを平成9年に作ったわけです。

しかし、これまで好き放題やってきた製薬業界にとって、
このルールは厳しすぎたようで、
「やってられん」と治験の実施数が減少してしまいました。


そこで、優しい文科省と厚労省は3カ年計画を立てたわけです。
この3カ年計画では、本当に基礎の基礎的なことが目標となっていました。

その基礎の基礎が完成したのが予定より1年遅れた平成19年。
ここでまた新たに5ヵ年計画が立てられましたが、
「世界に向けてスタート地点に立つ」くらいが目標でした。

そしてその5年後にあたる今年。
満を持して発表されたこの計画では、
「世界にキャッチアップする」ことを目的にしているような感じです。

全体をさらっと読んで(投資家目線で)印象に残ったのは、

・CRCの教育にもっと力を入れる
・サンプリングSDVなどを検討し、モニタリングの効率化に力を入れる

といったところですね。

どちらも目的ははっきりしていて、
「治験を効率化しスピードアップを図る」
ということです。

日本の治験が「遅い、高い」というのは周知の事実ですからね。

CROに投資している自分として気になったのは、
サンプリングSDV等を通して、
モニタリングを簡素化する流れがはっきりしてきたことですね。

日本の治験の特徴として、モニターの生産性が低いことが挙げられますが、


これを何とかしよう、ということなんですね。

すぐにどうこう、というレベルの話ではないかと思いますがね。


何にせよ、医薬品業界は今後の日本を引っ張っていき得る重要な産業です。

調剤薬局業界関連での、身内でのゴタゴタを調整している厚労省の姿を見るより、
このように業界関係者Win-Winで、「世界を目指せ!」みたいな、
元気のいい話のが見ていて面白いですね。

7 件のコメント:

  1. このコメントは投稿者によって削除されました。

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  2. 治験はお金のなかった私にとってとても魅力的なアルバイトに見えておりました…笑
    前のコメントでオススメの銘柄を教えてほしいとのこと…。私が一つ、ダイヨシ以上に目をつけている銘柄がございます。ダイヨシは収益性は天下逸品なのですが、財務健全性はお世辞にも高いとはいえません。
    その銘柄は、財務健全化のスピードが著しく早く、そちらも10,000単位集めるつもりでおります。doraさんのように裕福でないのでまとめ買いできるほどの手元資金がないのです…笑。ダイヨシと組み合わせればかなりいいパフォーマンスになる銘柄だと予想しています。なるべく低価格で買い集めた後、お話させて頂きますね(^-^)/これからもよろしくお願いいたします。

    (追伸)ダイヨシの決算、よくないですねー。IRに質問を叩きつけてきましたw
    共有できる内容であれば、共有させて頂きます。

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  3. 良い投資先があっていいですね!買い集めた後教えていただけるとのこと、楽しみにしています。

    ダイヨシの決算、先程ようやく見ました。
    ん~、確かに良くはないですね。。
    1ヶ月前に上方修正した純利益との差異は何なんでしょうね 笑
    まぁ、これだけ安く放置されていればそんなに影響ないのではないかなぁ、
    と楽観していますが。
    IRの回等共有も、できたら是非お願いしますね!

    自分はあまり決算書類を読むのが得意ではないので、ひなたさんのチェックポイントとかも気になります。

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  4. 以下の内容で送信しました。回答が来たら共有させて頂きます。

    ----

    貴社のIR問い合わせ(IR.info@daiyoshi.com)が使用できません。
    宛先不明として戻ってまいりました。上場会社として、あり得ないことです。
    至急事実関係についての調査・改善を希望します。
    また、差し支えなければ以下の説明にお答え下さい。

    (以下、IR問い合わせに送信できなかった内容です)

    合併の関係もあり、単純比較ができないことを承知で問い合わせさせて頂きます。

    平成23年8月期 第2四半期決算短信〔日本基準〕(連結)と
    平成24年8月期第2四半期決算短信〔日本基準〕(非連結)を比較した場合、
    短期借入金と1年以内に返済予定の長期借入金を加えたものは141,531千円増加、
    長期借入金が946,110千円増加となっているが、長期金利が低迷している中、
    支払利息が28,203千円から58,075千円と倍増している。なぜか。

    収益重視の経営から財務健全化の経営に軸足を置いていく具体的プランはあるか。

    以上2点、よろしくお願いします。

    ----

    営業利益などが爆発的に伸びていながら、支払利息が収益を圧迫しているんですね。つまり、負債の増加分に比べて、支払利息が増えすぎている。
    ボナプラザ、ユーティライズパーキングの合併前データを見ると、ダイヨシに比べて毎年わずかに純資産が低下するなど、経営が上手くないことがわかります。おそらくこの2社への貸出利息が高かったのだと予想しますが、結果はいかに。
    収益拡大路線一辺倒にならなければ、この部分を改善し、その債務につき繰り上げ返済するだけでかなりの財務改善が予想されます。今はちょっと債務がでかすぎる。

    私の投資判断からすれば、ダイヨシの社長に変更がなければ継続保有です。

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  5. ひなたさん、詳細にありがとうございます。

    問い合わせ先の件はちょっとひどいですね。。

    ただ、支払利息の件は
    23年
    第1四半期:27,192千円、
    第2四半期:28,203千円
    24年
    第1四半期:26,382千円、
    第2四半期:31,693千円
    くらいではないでしょうか?
    (今期の分に関して、第一四半期分を引き算し忘れていらっしゃるかと。。)

    第2四半期までの累計額は前期とそれほど変わりないかと思います。

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  6. dora様
    全くご指摘の通りでございます。お恥ずかしい…笑
    ダイヨシのIRさんも、お忙しい中、丁寧に解説して下さいました。
    レスポンスまで1日かからず、対応力の高さにも驚きましたが…

    なお、「収益重視の経営から財務健全化の経営に軸足を置いていく具体的プランはあるか」への回答としましては、以下のものを頂いております。

    現時点におきましては、有利子負債を削減し、投資機会を敢えて逃し、当社の事業成長を抑えることは難しいことであると考えます。
    しかしながら、有利子負債の削減は、当社の経営の最重要課題と認識しておりますので、収益が改善しない不動産の売却等も視野に入れ、財務体質の強化に努めてまいりたいと考えております。

    今後とも引き続き変わらぬご愛顧の程、宜しくお願い申し上げます。

    以上です。
    先方に迷惑をかけてしまった分、ずっと保有しておきます… orz 笑

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  7. ひなたさん

    ダイヨシ、1日かからずのレスポンスは素晴らしいですね。
    回答も心強いです。

    マイナーだけに長い目で見守っていこうと思います。

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