2012年2月19日日曜日

銘柄紹介、その前に~調剤薬局編~part3

さて、前回の投稿から、
・薬価差は依然として大きいようだ
・薬価差益が収益に大きな影響を及ぼしているようだ
ということがわかりました。

ただ、正直、上記分析が正しいかいまいち自信がありません。
ということで、もう少し上記を考えて見ましょう。

薬価差が大きい=安く買っているということです。

ということは、医薬品の卸会社は安く買い叩かれているわけです。
医薬品の流通はメーカー⇒卸⇒薬局であることを考えると、
薬局が安く買い叩いているツケは卸かメーカーに回るはずです。

まずメーカーについて調べてみましたが、
既存薬の売り上げについてはしっかり伸びており、
利益も問題なく出ているようです。
(いわゆる2010年問題で、会社全体としては下げてますが。)

では卸はどうでしょう。

下記に医薬品卸の大手3社の2011年度の決算を載せてみました。

メディパルホールディングス


アルフレッサホールディングス

スズケン

ひどいですねぇ。

スズケンにいたっては、

営業損失を出し、価格交渉がうまくいかないと泣きが入っています。

現状どのようなことが起こっているかというと、
薬の納入価格が卸と薬局側とでなかなか折り合わないため、
取引価格を決めないまま仮納入し、後で価格を決めているようです。

特に大手チェーン薬局でその傾向が強いようで、
価格交渉がかなり激しく行われているようです。

一方で、国は「早く決めろ!」と強く苦言を呈しているため、
泣く泣く卸が安値で仕入れている、といった感じでしょうか。


といった感じで、やはり薬価差はあるようで、
そのツケは卸が払っているようです。

なんとなく調剤薬局業界の背景がわかってきたところで、
今日は終わりにします。
次回からようやく、トータルメディカルと札幌臨床の個別の話です。

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