2012年5月27日日曜日

アコーディア株主委員会の新戦略

アコーディア株主委員会が大きく動きました。

株主提案の説明会を開いたようです。
資料は下記。

http://accordia-shareholders.jp/pdf/press_20120524.pdf


前回のエントリーを書いた時点、つまり、アコーディア側が
役員候補者の決定および株主提案に対する当社取締役会の意見に関するお知らせ
を提出した時点では、完全にアコーディア側が優位だと思っていた。

もちろん突っ込みどころはめちゃくちゃあるんだけど、
一応アコーディア側の説明は一貫していた。

一方株主委員会は株主優待改定を「違法だ」と攻めるなど迷走していて、
相当劣勢に立たされていた。

株主優待を攻めたことによってネックになってしまったのは、
優待改定を「株主のご機嫌取りをしている」と批判していたため、
株価の下落については同時に攻めにくかったこと。
(説明が矛盾してしまうため)

せっかく株価が下落しているのにそこを攻めにくい戦略をとってしまうなんて、
戦略性ゼロの、残念な委員会だと思っていた。



この状況を大きく変えたのは新社長の記者会見での発言。

















買収阻止のため第三者割当増資を行う可能性もある、
と発言したのです。


この発言が株主委員会に突っ込みどころを与えてしまったわけです。


これまでは株主優待を攻めていたことから、
説明が矛盾してしまう株価下落には触れにくかったわけですが、
今回の発言と株価下落はしっかり説明をリンクさせることができるため、
そこを思いっきり突いてきたわけです。

下記資料を見ればわかるとおり、もはや株主優待についてはスルーしてます。


















コンプライアンス違反の疑い
⇒調査
⇒調査結果からコンプライアンス違反が発覚
⇒社長辞任
⇒新社長の記者会見での不適切発言

⇒以上の経緯から株価は大きく下落。
現経営陣では今後の経営も不安


















と、株主委員会の発言に筋道が通ってしまったわけです。


株価下落を攻めることができるようになったのは大きいですね。
戦略の転換に大成功したようです。



冷静にみれば、第三者割り当て発言の翌営業日の株価は0.4%弱しか下落しておらず、
あの発言が株価にどの程度影響を与えたかはわからないのですが、
話に筋道が出来てしまったのが痛いですね。


これで形勢は逆転とまではいかないかもしれませんが、
株主委員会にも正当性が出てきましたね。

この調子じゃ、株主総会まで株価は何としても低迷させておくでしょうね。
迷惑極まりない話ですが。


いやいや本当に、最後の最後まで何が起こるかわからないドラマです。

まさか株主委員会が最後にここまで戦略転換を図るとは。


アコーディアの新社長は総会前に何らかの動きを見せるんでしょうか。



ということで、まだまだアコーディアは手放せなさそうです。。

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